2000年代から続く不景気によってますます医師を目指す人が増え、医学部受験の人気がヒートアップしている現状があります。
それは現役生や浪人生だけでなく、社会人経験のある医学部再受験生にとっても当てはまることです。
医学部再受験生の多くは25から30歳までの層ですが、当然30歳代から医学部再受験を狙う人もいます。
今回は30代の学生が医学部再受験をする際のポイントを紹介していこうと思います。
目次
30代過ぎてからの医学部再受験は無謀?
医学部入試は経験してみればわかりますが、現役生・浪人生だけでなく医学部再受験生の割合が他学部と比べて多いことが分かります。
医学部再受験生のボリュームゾーンとしては25歳から29歳までとされており、まだ比較的大学受験の知識が残っているギリギリであり、かつエネルギッシュで体力もあります。
それに対して30代以降では仕事に慣れてきて、大学受験の内容などほぼ覚えておらず、一般に体力もやや衰えてくる頃であるため医学部再受験ではやや不利と思われています。
実際医学部受験では偏差値60を全科目、優に超えていく必要があり、それには高い集中力と記憶力、瞬発力、理解力が求められますが、これらは年齢とともに衰えるので30代から医学部再受験をトライするのは厳しいと言わざるを得ないでしょう。
しかしブログ・記事などを見ればわかりますが、実際にそのいばらの道を乗り越えて医学部再受験で合格する学生も一定数いる事実もあるので、厳しい道のりですがちゃんと手順さえこなせば30代でも医学部再受験は無謀ではありません。
30代のメリットとは?
先述の通り、高い学力を得るために必要とされる集中力・記憶力などは年齢とともに衰えてしまうのは必然であり、勉強面で抗うことはほぼ不可能でしょう。
となるとだいぶ周りの学生に差をつけられてしまうことになりますが、30代だからこそあるメリットもあります。
高い英語力
多くの医学部再受験生において共通して言えることが、現役生や浪人生に比べて医学部再受験生は社会人として英語を使用する機会が多いため、英語では有利になることです。
英語は単なる暗記とも異なる「言語」であるため、使えば使うほど上達することを考えると、30代ではかなりの英語力を有しているといえます。
また、医療現場では少なからず外国人の患者も来院したりと、よりグローバルな視点が求められるので、医学部側も英語を使いこなせる学生を求めているので、志願書類にTOEFLなどの試験の点数や英検準1級合格などを書いておくと大学教授たちからの印象もいいでしょう。
高いコミュニケーション能力
近年の医療現場では医師-看護師-薬剤師-検査技師などが密に重なって協力するチーム医療が主流となってきています。
したがって実際に社会人として様々なコミュニケーションをとってきた医学部再受験生は、コミュニケーションでは現役生・浪人生に比べ圧倒的に勝っています。
30代ともなれば社会人としても軌道に乗ったころで、部下への指示も的確に行ったという実績があるので、チーム医療を主導する医師に向いていると面接で判断される可能性は高く、合格しやすくなります。
30代以上の入学者はどれくらいいるのか
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の「大学ポートレート」では、国公立大学の年齢別入学者数を集計して公開しています。
2021年度の入試を経て入学した学生について、30代以上の学生を集計したところ、以下のようになりました。
大学名 | 入学者数(2022年) |
---|---|
旭川医科大学 | 1 |
山形大学 | 1 |
福島県立医科大学 | 1 |
横浜市立大学 | 1 |
新潟大学 | 1 |
富山大学 | 1 |
福井大学 | 3 |
信州大学 | 2 |
岐阜大学 | 1 |
名古屋大学 | 1 |
三重大学 | 5 |
滋賀医科大学 | 4 |
奈良県立医科大学 | 2 |
和歌山県立医科大学 | 1 |
神戸大学 | 1 |
鳥取大学 | 1 |
島根大学 | 5 |
広島大学 | 5 |
香川大学 | 1 |
宮崎大学 | 1 |
熊本大学 | 5 |
琉球大学 | 1 |
30代から医学部再受験をするなら医学部予備校をおすすめする理由
30代での医学部再受験は言うまでもなくいばらの道であり、想像の倍以上にしんどいものとなるでしょう。
しかし、実際に30代から医学部再受験をして、医師として働いている人はたくさんとはいいませんがいることは事実であり、それは上記の表からも明らかです。
30代で医学部再受験して合格した人の多くは医学部予備校を利用していたことが多いです。
医学部予備校とは大手予備校と異なり、医学部医学科の受験のみを取り扱う予備校であり、基本的に少人数制もしくは個別指導です。
大手予備校と比べて講師と生徒の距離が近いため、今の自分自身に何が足りないか、そしてそれを補うために何をすべきかを明確に提示してくれるので、30代という勉強に不利な年齢になっても効率的に勉強できます。
また医学部予備校では数多くの医学部再受験生を見てきているので、医学部再受験生が合格するまでの最短ルートを熟知しているため、30代でも受かりやすい大学や学士編入を含めた対策・情報などが豊富です。
体験授業や無料面談を行っている医学部予備校は多いので、体験してみてはどうでしょうか?